プロスポーツのトレーナーになる方法は|おすすめの資格解説つき

将来のトレーナー

プロスポーツのトレーナーとして活動しているなかで、色々な相談をいただきます。その中で最も多いのが、

「将来プロスポーツのトレーナーの職に就きたいけれどどうしたらよいのか?」

という質問です。進学や就職など将来の道を決めるとき、多くの情報を集めますよね。実際にスポーツトレーナーについて調べ始めてみると

  • まず何から調べたらよいかわからない
  • 職業としてのスポーツトレーナーに興味があるがどういった資格が必要なのか
  • スポーツトレーナーになるための方法がわからない

など多くの疑問がでてくるけれど、特にプロスポーツでのトレーナーという職業については手に入る情報が限られているようです。

「トレーナーという職業に興味がある」、「プロスポーツの現場のトレーナーになるための情報を知りたい」、「準備をはじめたい」という方々に、私見ではありますが、私がいつもお答えしている内容をまとめましたのでご紹介させていただきます。

プロスポーツのトレーナーの仕事とは?

あなたはトレーナーの仕事にどういうイメージをもっていますか?

  • 選手の身体や怪我の施術を行う
  • 怪我をした選手のリハビリを行う
  • 選手が身体を鍛えるためのトレーニングをサポートする
  • 選手の怪我に応急処置を行う
  • 選手へテーピングを巻く

これらはすべてトレーナーの役割であると私は考えています。他にも選手の体調管理、競技練習を行ううえでの安全管理、関係各所との調整や備品の管理など幅広くあります。例えば私はプロサッカーチームに所属していますので、怪我の施術、リハビリに関してはチームドクターと、身体を鍛えるためのトレーニングについてはフィジカルコーチと連携を密にして行っています。

プロスポーツの現場には多くの人が関わっています。トレーナーをコーチやマネージャーの仕事と混同される方もいらっしゃるので、もしイメージと異なる場合はスポーツ現場の他の仕事のほうがご興味あるのかもしれません。

まずはあなたがイメージしていたトレーナーの仕事と重なるか、確認してみてください。

何を強みとするトレーナーになりたいか

トレーナーの仕事の大枠を確認したところで、次に実際トレーナーを目指すときに最初に考えていただきたいことをお伝えします。

プロスポーツのトレーナーを目指したいという方に、常に次の質問をなげかけます。

「何を強みとするトレーナーになりたいか」

これを確認することで、次に進むステップがみえてくるからです。

さきほどプロスポーツトレーナーの仕事についてふれましたが、トレーナーには主に3つの領域があると私は考えています。

  1. 身体や怪我の施術ケア
  2. 競技復帰に向けた怪我のリハビリテーション
  3. スポーツ傷害予防&競技パフォーマンス向上を目的とした身体的トレーニング

どの領域でトレーナーとして活動をしていきたいかを考えることが最初の一歩です。

そして何を強みとするトレーナーになりたいかを考えることで、目指すトレーナー像をより具体的に描くことができるようになり、将来的にそれはトレーナーとしての軸になります。

この3つの内容とその領域で活躍するためにおすすめの資格について詳しくみていきましょう。

身体や怪我の施術ケア

ひとつ目は、身体や怪我への施術ケアです。これは、選手がより良いパフォーマンスをだせるよう、また怪我を予防したり、怪我から復帰するために身体の調子を整えるサポートをトレーナーが行います。

選手の身体はトレーニングや試合で疲れが溜まったり、身体のクセや練習の負荷などによって理想とする身体のバランスが崩れたりするため、日々、身体のケアが必要になります。そこで練習や試合の前後に選手に施術を行い、身体の調子を整えます。

また、選手がケガをしたときにはチームドクターとの連携の元、ケガへの施術ケアを行います。

身体の施術ケアを軸としたトレーナーに多い資格には以下の3つがあります。

  • はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師
  • 理学療法士
  • 柔道整復師

これらの資格は人の身体に直接触れて、施術できる代表的な国家資格です。

もともと日本のスポーツ現場では、選手は鍼灸あん摩マッサージ指圧師や柔道整復師のもとで施術ケアを受けたり、手術後に理学療法士のリハビリテーションを受けたりと、徒手療法を強みとした方が多くのスポーツ現場で活躍した経緯があります。そのため、施術を中心とした身体のケアが重要視される傾向にあります。

これらの国家資格はスポーツの現場以外にも治療院や病院で勤務できるため、スポーツトレーナーとして活動しながら、または退いた後に治療院を開業している方もいらっしゃいます。

競技復帰に向けた怪我のリハビリテーション

アスリートは、手術を行ったり、日常生活も困難になるほどの怪我を負うことがあります。そのようなときには、上で紹介したような日々の施術ケアだけではなく、リハビリテーションが必要です。

日常の生活をしているなかでも、病気や事故による怪我などで、身体に何らかの不自由を負うことがありますね。その場合、理学療法士の方によるリハビリテーションを受けます。これは、アスリートでも同じです。

競技復帰に向けた怪我のリハビリテーションを担うトレーナーのかたに多い資格が理学療法士です。

理学療法士

日本理学療法士協会のHPには「ケガや病気などで身体に障害のある人や障害の発生が予測される人に対して、基本動作能力(座る、立つ、歩くなど)の回復や維持、および障害の悪化の予防を目的に、運動療法や物理療法(温熱、電気等の物理的手段を治療目的に利用するもの)などを用いて、自立した日常生活が送れるよう支援する医学的リハビリテーションの専門職です。」とあります。

理学療法士の強みは、医師の行う診断と治療に基づき日常生活動作を支障なく行えるよう社会復帰に向けた一連の理学療法を行うことです。プロサッカーチームの現場においては、怪我をした直後の管理を中心としたメディカルリハビリテーション領域を担うことが多いようです。

スポーツ傷害予防&競技パフォーマンス向上を目的とした身体的トレーニング

アスリートは日々練習から試合まで、怪我とは常にとなり合わせです。より高いパフォーマンスを発揮できるよう競技に必要な身体をつくりあげるためのトレーニングも行います。

近年では日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT)の資格をメインに活躍されている方が増えています。

また、競技パフォーマンス向上を目的としたトレーニングを追求することに興味がある場合は、プロサッカーチームの現場ではフィジカルコーチ、また他のスポーツ現場において筋力トレーニングを中心とした競技パフォーマンス向上に興味があればストレングス&コンディショニング(S&C)コーチという職を目指すことを考えてみるのも良いかと思います。

アスレティックトレーナー

日本スポーツ協会のアスレティックトレーナー(JSPO-AT)のHPには「競技者の健康管理、外傷・障害予防、スポーツ外傷・障害の救急処置、アスレティックリハビリテーション、体力トレーニング及びコンディショニング等にあたる。」とあります。

アスレティックトレーナーは、競技練習やフィットネストレーニングを安全に行えるよう管理することや競技活動に伴う病的な状況やスポーツ傷害、風邪などの一般的な病気への対応など、コンディショニングに対して総合的にサポートすることを目指した資格です。

アスリートが常に高い競技パフォーマンスを発揮できるよう、あらゆる面から選手をサポートできるという強みがあります。

以上を参考にして、自分の目指すトレーナーの像を考えてみてください。

私のいるプロスポーツの現場には、アスリートのほかにも監督やコーチ、通訳やマネージャーなど、多くのプロフェッショナルが集まっています。トレーナーも多くいるなかで、自分の存在意義を明確にするためにも、軸となる強みをどこにするのか考えてみることをお伝えしたいと思います。

トレーナーになるために資格はひとつでよいのか?

ここまでトレーナーになるための強みについてご紹介してきました。トレーナーに関わる資格はいくつもありますが、資格はひとつでよいのかという質問をいただいたことがあります。

答えはYESであり、NOでもあります。

最初はひとつの資格でしっかり経験と知識を積み重ねていくことが大切だと私は考えています。そして時期をみて、トレーナーとしてレベルアップするために異なるカテゴリーを勉強していってはいかがでしょうか。

私のスポーツトレーナーとしての軸は「身体や怪我の施術ケア」にあります。そして現在私がもっている資格は、【あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師】の国家資格と【NSCAの認定パーソナルトレーナー(NSCA-CPT)】です。

私は、高校時代に将来トレーナーを目指すと心に決め進路を考えたときに、施術というアプローチでトレーナーを目指そうと考え、専門学校に進み、はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師の資格を取得しました。

在学中は治療院で現場を学び、母校や社会人チームでチームサポートの経験を積み重ねました。プロスポーツの現場にでてからも、多くの参考文献を読んだり、勉強会に参加をして、日々のレベルアップに励んでいます。そして少しずつ施術ケアにおいて信頼をいただけるようになってから、選手のリハビリやトレーニングに関わる機会がふえていきました。

私の場合は、施術ケアという軸をもちならがスポーツ現場での怪我やリハビリを行うなかで、トレーニングの知識をプラスすることが強みになると考え、アメリカに本部を構えるNSCA-CPTのライセンスをとりました。これは、トレーナーとしてステップアップをするため、とても良い選択だったと思います。中心とする施術ケアの軸があるからこそ、現場でのトレーニングの知識がより生きてきます。

実際の現場では、施術ケアをする国家資格に加えてアスレティックトレーナーやNSCAなどのライセンスを取得するという方が多くいらっしゃいます。

どの段階で次なる資格を取得するかは、それぞれ個人のペースや現場での役割で異なるかと思います。まずは自分の強みを確立していくことにフォーカスしていくことを私はおすすめいたします。

まとめ

プロスポーツの現場でトレーナーを目指すためにまず考えていただきたい強みとそれを実現するための資格についてご紹介してきました。トレーナーには主に3つの領域がありました。

  1. 身体や怪我の施術ケア
  2. 競技復帰に向けた怪我のリハビリテーション
  3. スポーツ傷害予防&競技力向上を目的とした身体的トレーニング

それぞれ必要となる資格は異なり、その分野で必要とされる能力も異なります。

自分の将来像から逆算しなりたい自分になるためにも、軸となる強みをどこにするのか考えてみることはとても重要です。

あなたのスポーツトレーナーとしてのキャリアは、まずトレーナーとしてどう活動していきたいかを考えるところからはじまります!

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